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弊社は今年で51期を迎える異形押出のメーカーです。現会長が創業者でガラス回りのグレチャン等の製造からのスタートで軟質の樹脂をメインにお客さまより仕事を頂いています。  4年前、社長に就任した時はリーマンショックのど真ん中。売上が4割も落ち込み、「どえらい時に社長となってしもたな!」と閉塞感につつまれておりました。 今では売り上げも回復し、たった4年間ですが常に山あり谷ありで一喜一憂しております。 最近は「大淀化成工業は顧客と共栄し、ものづくりを通じて社会に貢献し、社員、家族に幸せを分配する」という弊社の5つの経営理念を通し、あるべき姿を常々考えております。

技術、品質、創意工夫の追及

 弊社の仕事は手離れが悪い仕事が多いため、オペレーターが機械に付きっ切りになる場面が多いのが現状です。しかしそれが幸いし、頻繁に品質を確認することで弊社の部材は高い評価を頂いております。 技術、品質、創意工夫の追及は、ものづくりの永遠のテーマだと考えています。

顧客の先の顧客を見据える

 お客さまに提供した部材の対価で我々は生活を保障されています。その部材を通してお客さまがいかにその先のお客さまに喜んでいただけるかという事まで考えて、供給する事ができればさらにビジネスの幅が広がるのではないか?そう考えています。 またそこまで考えていれば、自分の目先だけの利益にとらわれることもなく、昨今頻繁に見かける食品偽装問題のような大きな信用を落とすこともないのではと思います。

真心対応

 会社対会社は最終的には人対人、すべて心と心の接点です。 京セラの会長でおられる稲盛和夫さんがよくされるお話で、「仕事=才能×努力×考え方」とおっしゃいますが、これは本当に名言だと思います。いくら素晴らしい才能があっても、いくら他人にはまねできない努力をしても、考え方が良ければプラスになりますが、考え方が悪い方向ではマイナスになります。才能があればあるだけ考え方の良し悪しで大きな振れとなります。したがって、良い考えを常に持っていようと心がけております。

人の和

 聖徳太子の有名な十七条憲法の第一条「和をもって尊しと為し、さからうことなきを宗とせよ…」とありますが、昔から真理は変わらないものです。やはり人の和が深ければ深いほど、大きければ大きいほど、ビジネスは広がっていく。 一方、情報化社会でメールでのやりとり、インターネットでのビジネスが多くなっていく昨今の時代背景だからこそ、今、大事なのはフェイストゥフェイス、相手の懐にどんどん入っていく、人と接するきっかけを増やす努力をする事が大事ではと考えます。

適正利益の追求

 利益追求と経営理念のバランスとよくいわれますが、私はどちらが大事かといえば利益のほうが大事だと考えております。 利益が出なければ社員の生活を保障、還元できないですし、納税で社会貢献もできませんし、設備投資ができなければ会社も成長しないからです。利益の出ないビジネスは嘘ですし悪だと考えます。「お客さまがご納得していただける範囲内で最大限の利益を頂く」これが出来るよう、に成りたい。それで弊社の経営理念の最後のくだりにつながるのです。 私自身または会社自身が成長すれば、それに伴い経営理念も社是も変わるものだと思っています。ただ理念から生み出しました5つの社是を、それにそって判断できる人格、社風に成長していきたいと思います。

更新日:2014年10月16日

経歴

山木 祥平(やまき しょうへい)

略歴

昭和49年生
平成8年 加貫ローラー製作所入社
平成11年 退社
平成11年 大淀化成工業(株)入社
平成22年 代表取締役就任
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