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「以和為貴」

 当社は1938年の創業以来、「以和為貴」の社是を基に長年培ってきた技術と経験を活かし、電子部品・小型モーター等で使用されている巻線(特に極細線)、最新情報通信に対応した各種通信ケーブル、電流ヒューズなどの分野で販売品目を拡大してまいりました。 「自社開発製造設備によって、高品質でバラツキの少ない製品を安価に製造し、お客さまにご満足いただく事が我々の使命である」をモットーにより豊かな社会の実現に貢献し続けるとともに、香港、中国(東莞市)、シンガポール、フィリピンに進出し、海外市場に対応するグローバル企業として歩んでおります。

「なるようにしかならない」

 このような言い方をすると開き直り、あきらめといった誤解を受けるかもしれません。 しかし、一般論やポリシーなど聞こえの良いことを言ったところで、結局、世の中はなるようにしかならないと思っています。素晴らしい技術開発や企業努力をしても、それが時代のニーズや潮流に合わなければ実績としては評価なく埋もれてしまうこともあるでしょう。 現実社会にはそのようなどうしようもないことが多々起こりますが、企業は(経営者は)それらを割り切って、進んでいかなければなりません。

「人に任せる」

 仕事を割り切って任せること、これが人材育成のポイントではないでしょうか。 人は任されることによって自ら考える力と責任感が生まれ、成長していくものです。 そして、「任された者」はまたその部下に任せることで「任せた者」となり、新しいことを考える時間を手に入れることで組織全体の力が底上げされ向上するのではないでしょうか。 とはいえ、実際のところ任せることには勇気が必要です。気になって頭に浮かんできても、任せた以上は細かいことは言わずに見守ることが大事です。ただし、任せっぱなしではなく最悪の状態を避ける準備をしておくことが上に立つ者の務めでしょう。 裏を返せば、人に仕事を任せることが出来ずに一人で抱え込んでしまう者は、新しい考えを持てなくなり、結果として人を育てることもできないのです。

「考える=楽しい」

 何でもかんでも「報告・連絡・相談したのだから良いだろう」と自分で考えることを放棄して責任逃れをする人間にはなってほしくありません。常に責任と覚悟をもって判断の出来る人間になってください。 誰でも失敗はあります。しかし、自分でよく考え、判断した結果の失敗であれば、それは経験の糧となり次に活かせるのです。 言われたことだけをする仕事はつまらないでしょう。電車の中など少しの空き時間でも、考えることは何時でもできます。自分の考えをもって仕事に取り組めば、そこに必ず楽しみを見出すことができるのです。仕事は楽しくしたいものです。

更新日:2014年1月20日

経歴

川添 徹郎(かわぞえ てつお)

略歴

昭和21年生
昭和48年 日本製線株式会社 入社
昭和60年 同社 取締役
昭和62年 同社 常務取締役
平成3年 同社 専務取締役
平成15年 同社 取締役副社長
平成17年 同社 代表取締役副社長
平成19年 同社 代表取締役社長
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